🎓 私立学校の教員にも深刻な「時間外労働」問題
- Nakanishi Ryo
- 4月24日
- 読了時間: 3分
こんにちは。私立学校教員・現社会保険労務士です。
今回は、私立学校の現場で今も続く**「時間外労働」と「無償の部活動指導」**の問題についてお話しします。
❶ 先輩教員に部活動を“押し付けられた”現実
私立学校では、若手教員にこんなやり取りがよくあります。
👴 先輩:「自分はもう何年もやったから、次は君の番ね」
🙍♂️ 若手:「……(断れない)」
🧑💼 管理職:「部活も教育活動の一環だからよろしく」
☑ 正式な任命もない
☑ 手当も支給されない
なのに、「空気を読んで当然」のように部活動が押し付けられるケースは後を絶ちません。
特に私立学校では、「部活動=学校のブランド」という側面もあり、断ることで評価を下げられるリスクすらあります。
❷ ⛔ 手当が支給されないのは“違法”の可能性も
私立学校の教員は**「労働基準法」が適用される労働者**です。
つまり、以下のような時間は、賃金が支払われなければならない時間です。
定時後の労働(=時間外労働)
休日の部活動指導(=休日出勤)
部活動であっても…
✔ 学校側の指示で行っている
✔ 教育課程に密接に関わる
✔ 顧問という責任が伴う
このような条件を満たしていれば、**れっきとした「労働時間」**です。
「ボランティアだから」「教育愛で乗り越えて」
…という美談にすり替えるのは、法律的に通用しません!
❸ 私立学校に広がる“時間外労働”の実態
部活動だけではありません。教員の仕事は日常的に時間外へはみ出します。
📌 よくあるケース…
📞 保護者対応で夜9時まで残業
🎪 行事準備で土日も出勤
📚 生徒対応で早朝出勤・深夜残業
💡 ポイント:こうした時間も、**学校側の把握・指示があれば「労働時間」**として扱われるべきです。
しかし現実は…
❌「熱意があるなら当然」❌「教員ならそれくらい当たり前」
という精神論で片付けられ、サービス残業が常態化している学校も。
❹ 教員側ができる【3つの対策】
✅ a. 証拠を残す
📝 勤務時間の記録をとる
📸 LINEやメールの指示はスクショ
📅 カレンダーやメモで毎日メモ
→ 「働いていた証拠」が、将来的な自衛になります!
✅ b. 労使協議・労働組合を活用する
もし校内に労働組合があるなら、まずはそこに相談を。
特に確認しておきたいポイント👇
「部活動顧問の引き受けは任意か強制か?」
「手当は支給されるのか?」
▶ 労使間でルールを明文化することが重要です。
✅ c. 外部機関に相談する
💡 一人で抱えず、外の力を借りましょう。
🔹 労働基準監督署
🔹 私学労連などの私立向け労組
🔹 弁護士・社労士(労働問題に強い専門家)
📌 匿名で相談できる場合もあります!
❺ 最後に
🧠 教員が壊れたら、子どもたちも守れない
私立学校には、教育熱心な素晴らしい先生方がたくさんいます。
でも…
💔「熱意」に頼りすぎる環境💔「無償労働」が常態化した現場
では、先生自身が壊れてしまう危険があります。
🎤 おかしいことは「おかしい」と声を上げていい。
それは決してわがままではなく、**子どもたちの未来を守るための“正当な行動”**です。
📌 この記事が、現場で悩む教員の皆さんにとって一歩を踏み出すヒントになりますように。
ご相談があれば、いつでもコメント・お問い合わせくださいね。